関東平野の果てブログ

20代はじめに関東平野の果てに隠居し、楽でラフな生活を模索する30代です。

仕事とは

ご無沙汰しています。

自分がブログを更新していなかったということは、私生活が充実しているということとイコールであることは15年前にブログやホームページをイジりはじめた頃からのお約束です。

そして、今こうしてブログ記事を書いているということは、私生活が充実していないということになるのかも知れません。まぁ、書かせてください。

 

実は私、30歳半ばにして初めて本気で就職活動を経験しました。自分の人生を賭けて、この就活が成功すれば私を取り巻くすべてが好転すると信じていました。しかし、実際はそうはいかなかったのです。

 

初めての就活と書きましたが、これまで就職はしておりました。現在の採用は間も無く10年目を迎えるところでございます。

この仕事は就職前から毛嫌いしていた職種であったものの、「楽がしたい」という中途半端な気持ちで就職しました。振り返れば10年もの時がすぎていました。つまり、この間はブログやSNSが捗ったということです。

 

学生の頃の私の仕事観といえば、とにかく「私生活、特に趣味の時間を守る」という信念から、楽に責任を少なく食い繋ぐことが仕事の最優先事項であると考えていました。私の父も父方の祖父もそんな感じで、道楽に興じていました。加えて地元の先輩方もいわゆる快楽主義者で、すごい乗り物で美味い飯を姉ちゃんとはびらせていました。

そんな人生観の中、私の興味の頂点がメキシコの国にあることに気づき、数ヶ月を居候させていただきました。メキシコでは映画のような景色に包まれて過ごしていましたが、そんな思い通りの生活は日本から知らされた一つの内定通知が台無しにしました。

私がなぜこの内定通知に応えたのか今でも不思議でありますが、そのままメキシコからの帰国を引きずったまま20代から30代のゴールデンタイムを憂鬱に過ごしてしまいました。人生を棒に振ったと言っていいでしょう。

 

ただし、この10年間にも衝撃が受けた本がありまして、そのうちのひとつが「無趣味のススメ」という愛知県犬山の古本屋で見つけた本です。この本は、私が抱く「趣味こそ人生、男の生き様」とは真逆のタイトルであったため、逆に気になって手に取り、100円という金額からも購入してしましました。この本の言いたい事はこうです。「趣味は所詮趣味の範囲。対して仕事は本気であり、趣味では味わえないリスクや資金、時間を賭けて挑戦することができる、これを楽しまない手はない。」というような思想が根底です。これには驚きました。趣味より仕事の方が楽しいと宣っているのです。

これを裏付けるような経験があります。私が決死の思いで用意したオールドハーレーと歩んだ旅路より、仕事での出張の方が充実感を得たことがあったのです。なんというか、趣味の自己満を超えて、人や社会の役に立つことの満足感を覚えたのかも知れません。これは私に取っては大変な事件でした。

 

それから数年後、趣味を本気で楽しむには時間も資金も足りないと感じてきた頃の事です。私は仕事をそれなりに思い通りに事を運べるようになり、あれだけ辛かった「出勤」がそれほど嫌ではなくなったことから、転勤を考えるようになりました。動機は、「もう少し仕事を頑張ってみようかな」とも思ったのです。

こういう経緯から、学生時代には挑戦しなかった本気の就職活動を、今年の6月から半年間ほど行いました。就職活動は、一次試験、二次試験と想像以上にうまく進んだように見えましたが、最終試験を終えたところで採用を取り逃がしました。つまり、転職を失敗したのです。

 

これには正直驚きました。自分でも内定がもらえると思っていました。自分に協力して下さった方々もそう思っていたようで、自分以上に肩を落としていたのが、私の心残りです。

 

でもね、今やっている仕事を「もうすぐ離職するかも知れないから、いつも以上に丁寧にやってみよう」と向き合っていたら、これもこれで楽しくなってきて、職場の周りの人々も今まで以上に自分を頼ってくれるというか、良い方に変化しているような気がしました。

まぁ、転職はできなかったけれど、環境はだいぶ変わったような気がします。

 

人生なんて自分の気の持ちようとはよく言いますが、そろそろ、いや、やっと「今を生きてみようか」と思ったところです。

 

 

そんな年の瀬です。