メキシコからブツが届いたという情報を嗅ぎつけ、朝5時起きで家を出ます。
受け取った紙袋。
中身はそう。植物です。
この日は、観賞用アガベのベアルート(土から抜いた)株の販売会がありました。コロナの関係で密を防ぐために予約制だそうです。こりゃ苦手な人混みを避けられて幸い。朝1番9:00の見学を予約しました。
当日はだいぶ早くに到着しそうだったけど、それも迷惑かと気を利かせ、定刻5分前に到着しました。
するともう長蛇の列。自分は第二弾の9:30入場となりました。なんだそれ!笑
ここは戦場です。同じものは2つと無い。取った取られたの押し合いへし合い…かと思ったら、みんなジェントルでした。植物好きに悪い人はいないのか?
ひとり鼻息荒く第一弾行列が居なくなるのを遠くで見つめる私。30分後、ようやく株達とのご対面です。
第一弾達の目を掻い潜った株達の中で、唯一好みな株が残されていました。いやいや、よく見るとこれが今日のベストかも。
興奮のあまり、ピンボケです。しかし写真は忘れずに撮るというブロガーの鏡。
黄色く色づいた汚らしい葉が皆に嫌悪されたのかもしれません。その葉も含め、棘の歪さにヨダレが出ます。
かっこいいので、後日撮り直した写真もどうぞ。
たかが観葉植物になぜ朝から人が集まるのか。それは、珍しい輸入株であることも一因でしょう。私も手に入れた本日の目玉たちは、こんな株です。
インボイスは「titanota FO-076 from Oaxaca」としてカリフォルニア経由で日本に輸入されてきたものらしい。
titanota FO-076と言うのは、この植物の園芸名とでも言いましょうか。from Oaxacaとは、メキシコのオアハカから来たとのことです。
ここで2つ疑問が浮かびます。
1つ目。このtitanota FO-076は、言わずもがなオアハカに生息する植物由来の園芸種です。いまさら「オアハカ原産」であることを記載する必要はありません。
2つ目。メキシコは野生動物および植物の輸出が基本的に禁止されているため、市場に出回っているのは禁止前に流通したものの子孫です。本来であれば、Californiaの農場産まれだとか、EUや台湾での育成株と表記されるべきですが、これらは「from Oaxaca」です。
確かに、今回見た株は個性があるものもあり、他にはない荒々しい株が幾つか見受けられるような気もする。
まさか…と感じながらも、これらが野生株かといったらそうでは無いと思います。園芸種名に恥じない、選別して育てたような印象がありました。
これまでの情報を信じると、これらの株はメキシコオアハカの農場で育てられた園芸種で、うまいこと日本にたどり着いたとすれば合点がいきます。(メキシコにそんな農場あるのか?テキーラ用のアガベよりは儲かりそうではある)
さて、この話がどこまで本当で、この株がどこから来たか確かなことはわかりません。生き物業界に誤魔化しや嘘は付き物です。「from Oaxaca」って言い方も、とっても日本語らしい気がするし。
そうは言いながらも、この株に特別な何かを期待している自分がいます。何より容姿が気に入っています。
メキシコはいつまでたっても私に夢を見させてくれますね。
…というお話でした。